ムネリン流、30歳からの英会話 大リーグのベンチ裏で

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聞き手・笠原真
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 「アイムフロムジャパン アイムジャパニーーーズ!」

 野球ファンなら、ピンとくるかもしれません。この簡単なあいさつで、英語ネイティブのファンの心をぐっとつかんだ野球選手がいます。現在は独立リーグ・BCリーグの栃木に所属する、川崎宗則選手です。米大リーグのトロント・ブルージェイズの一員だった2013年、サヨナラ安打を放った後のインタビューで叫んだ言葉でした。英語が必ずしも「完璧」ではなくても、明るいキャラでチームメートやファンに愛されてきたのには理由があるようです。川崎選手に、大リーグに挑戦し、英語と格闘しながら学んだ「大切なこと」を聞きました。

かわさき・むねのり

1981年、鹿児島県生まれ。高校卒業後、ドラフト4位でダイエー(現ソフトバンク)に入団。2006年には日本代表としてワールド・ベースボール・クラシックWBC)で優勝に貢献した。12年に米大リーグのシアトル・マリナーズとマイナー契約し、その後、トロント・ブルージェイズやシカゴ・カブスなどを経て、19年には台湾の味全ドラゴンズに所属。現在はBCリーグ・栃木でプレーを続けている。

 ――大リーグでは、最初に入団したシアトル・マリナーズの時から通訳を付けなかったそうですね。なぜですか?

 「僕はマイナー契約だったので、メジャー契約の人と比べると給料が低くて、通訳を付けずに自分で話すしかないと思ったんです。大丈夫だ、と思って飛び込んだんですが、いやー、本当に大変でした。30歳にして初めて英語と向き合いました」

 「最初は何を言っても通じないし、わからない。当然ミーティングの内容も、理解度はゼロに等しいくらい。聞き取れる単語は『ベースボール』や『ボール』くらいでした」

 ――英語を身につけるためにどんなことをしていましたか?

 「僕らは試合が毎日のように…

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