主要100社の半数、情報管理を強化 背景に米中の対立

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 全国主要100社を対象にした朝日新聞のアンケートで、米中対立を背景に広がる「経済安全保障」の問題について、「意識している」と回答した企業が80社に上った。具体的な対応として、技術や個人情報の流出、サイバー攻撃などに備え、54社が「情報管理の強化を行った」と回答した。

 調査は5月24日~6月4日、書面やオンライン面談などを通じて行った。経済安保に関する質問は、各国の規制に関係することなどから、匿名での回答を求める企業もあり、慎重姿勢をうかがわせた。

 米国が中国通信機器大手、華為技術ファーウェイ)などの中国企業に輸出規制をかけたほか、中国・新疆ウイグル自治区の人権問題などでも米中の対立が強まり、日本企業にも影響が広がっている。

 経済安保についての意識を聞くと、22社が「強く意識している」、58社が「ある程度意識している」と回答。一方、「あまり意識していない」は9社、「全く意識していない」を選んだ会社はなかった。

 具体的な対策では、5社が「経済安保専門の部署を設けた」と答えた。三菱電機は専門組織を設置し、担当役員も置いた。「中国に依存した調達状況の確認や国際共同開発の状況確認、越境データ状況確認などの施策を実施した」という。東レも、経済安保リスクの情報収集・分析を行う専任組織を設置した。同社にはすでに炭素繊維関連など輸出管理の対象となる製品があるが、米中双方が規制対象を広げているため、最新動向を調査する。

 シャープ京セラ、ニトリHDなどの4社は、「中国に立地する生産拠点の見直し」を挙げた。

 また対策では、54社が「機密情報へアクセスできる関係者を制限するなど社内の情報管理の強化」を挙げた。東京海上HDは、欧州などで厳しくなる個人情報保護規制に抵触しないよう社内体制を整備。自社の情報保護についても「外部の専門業者に依頼し、ホワイトハッカーに頼んで脆弱(ぜいじゃく)性がないかの試験もしている」とした。清水建設は、業務のデジタル化を進めるため、2019年に設けたデジタル戦略推進室がサイバーセキュリティー対応も担う。「国内外の状況をみると、サイバーテロの防御への投資を抑制することはできない」としている。

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 今後の米中関係については…

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