初夏に飛び交うゲンジボタル 黄緑色の軌跡闇夜に描く

矢田文
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 初夏の夜の風物詩ホタル。幻想的な光を放ち闇夜を飛び交う姿は、古来人々を楽しませてきた。万葉集源氏物語など多くの文学作品にも登場する。

 京都市内の寺院でも、ゲンジボタルが黄緑色の軌跡を描いていた。神奈川県藤沢市の山本優介さん(27)が仕事で関西に滞在していた時に、10日間ほど通いつめて、とらえた光景だ。「ホタルの淡い感じと山門の引き締まった様子が表現できた」と言う。

 きれいな水や環境を必要とするホタルは、自然のバロメーターとも称される。長年、ホタルを撮り続けている山本さんは、「ゴミの放置が目立って生息地が減ってしまうこともあると感じている。ホタルがいつまでも身近な昆虫であるといい」。

 ホタルの再生を目指して幼虫を放流するといったことも各地で見られる。ただ、安易な放流は生物多様性を失わせる場合もあり、正しい守り方をきちんと理解することが大切だ。(矢田文)