酒解禁、五輪は優遇?「販売検討中」の組織委に批判の声

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 コロナ下の五輪会場でのアルコール提供は是か非か――。東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの大会組織委員会が、会場での酒類販売を「検討中」としていることに、批判的な反応が多く上がっている。21日に新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言が9都道府県で解除され、東京では約2カ月ぶりに飲食店での酒類提供が解禁されたが、あくまでも条件付き。「なぜ五輪だけ優遇されるの」との声も根強い。

 「観客への酒類販売・提供は、大声の抑止、安全な誘導の実現の観点や現在の一般的ルールを鑑み、検討中であります」。東京五輪の観客上限に関する21日の記者会見で、組織委の橋本聖子会長は自ら切り出し、現状をそう説明した。

 この発言や「組織委が種類販売容認へ」との一部報道を受け、SNSでは「五輪だけ特別なの」「ダブルスタンダードだ」などと反対の意見が相次いだ。22日には関係者からも発言が相次いだ。

 自民党二階俊博幹事長は記者会見で、「都民の皆さんにも注意喚起をするという意味では、アルコール禁止ぐらいはしっかりしておくことは大事だ」と述べ、酒類提供の禁止を求めた。

 丸川珠代五輪相は閣議後の記者会見で、「大会の性質上、ステークホルダー(利害関係者)の存在がどうしてもあるので、組織委員会としてはそのことを念頭に検討すると思う」と述べ、「大声を出さない、あるいは拍手だけで応援をする観戦スタイルがしっかり貫かれるような形で検討してもらいたい」と語った。

 東京都小池百合子知事は記者団に対し、「組織委が担当として調整していると聞いている。観客のガイドラインをこれから作っていくということですが、販売するかの大元のところは調整をするということ」と述べるにとどめた。

 もともとスポーツ観戦とアルコールの関係は深い。約250万人を動員した2015年のラグビー・ワールドカップイングランド大会では、1人平均1・7リットルのビールを飲んだというデータがある。

 組織委も競技会場で酒類を販売する方向で準備を進めていた。15年にアサヒビールとスポンサー契約を締結。同社はビール、ノンアルコールビール、酎ハイ、ワインの4種について、競技会場などで独占的に提供・販売できる。だが、新型コロナの感染拡大で緊急事態宣言が出たことを受け、酒類販売を取りやめることも含めて両にらみの検討を進めてきた。

 大会関係者によると、21日に緊急事態宣言からまん延防止等重点措置に移行し、都内の飲食店でも条件付きで午前11時~午後7時に酒類を提供できるようになったため、時間を限定して販売することなどが検討されている。アルコール度数の少ない飲み物に限って販売する案もあるという。

 アサヒグループホールディングス広報部の担当者は「決定までのプロセスなどは、いちスポンサーとして答える立場にはない。組織委の動向を注視しつつ、正式な発表に沿って大会に協力できることを考える」としている。

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