東芝の取締役会議長 再任に欧米の機関投資家が反対

専門記者・木村裕明
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 東芝が25日の株主総会に提案している取締役の人事案について、欧米の機関投資家が相次いで反対の議決権を行使している。

 ノルウェー政府年金基金の運用を担当する、中央銀行傘下のノルウェー銀行インベストメント・マネジメント(NBIM)は、取締役会議長で指名委員会委員長を務める永山治氏と、監査委員会委員の小林伸行氏の再任に反対する議決権を行使したことを公表した。

 同年金基金は世界最大の政府系ファンド。環境や社会への貢献、企業統治に積極的な企業に投資する「ESG投資」を重視している。

 年金などを運用する米フロリダ州の公的運用機関、フロリダ州委員会も、永山氏、小林氏、指名委員会委員のワイズマン広田綾子氏の再任と、投資銀行出身のジョージ・オルコット氏の新任に反対する議決権をすでに行使した。

 カナダブリティッシュコロンビア州の公的年金運用機関BCIも、永山氏、小林氏、ワイズマン広田氏の再任と、東芝副社長を務めている畠沢守氏の取締役への新任に反対したことが明らかになっている。欧州や北米の年金運用機関の間に、東芝の人事案への反発が広がっている。

 ESG投資の老舗として知られる米投資機関のカルバートも永山、小林両氏の選任に反対の議決権を行使した。

 永山、小林両氏をめぐっては、米議決権行使助言会社大手のISSとグラスルイスが再任に反対を推奨している。5割を超える海外株主の動向に注目が集まっている。(専門記者・木村裕明)