5月の都心の出社率 コロナ前の半分 ニッセイ基礎研

伊沢友之
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 ニッセイ基礎研究所とIT企業の「クロスロケーションズ」(東京)は、東京都心のオフィスで働く人の出社率を推計する「オフィス出社率指数」を開発した。「丸の内・大手町」など16地区では、3度目の緊急事態宣言下にあった5月の出社率は52%に減少。ただ、初の宣言が出た昨年4~5月と比べると、ほぼ全地区で上昇していた。

 指数は、地区内の3362のオフィスの半径30メートルに、平日の午前10時~午後5時に5分以上滞在した20~69歳の人を集計した。スマートフォンの位置情報に基づく人流データに独自の解析を加え、商業施設やホテルを訪れた人や通学者などを除き、オフィスで実際に働く人の人出に近づけているのが特徴だ。祝日や年末年始やお盆などのオフィスへの出社が減る期間は除き、都心全体の指数は各地区の従業員数に基づいて加重平均したという。

 在宅勤務が進む前の昨年1月20日~2月14日に比べ、東京都心の16地区全体では昨年5月には出社率が最も低い41%まで低下。「丸の内・大手町」は最も低い28%まで下がった。しかし、宣言が解除されると、昨年11月には63%まで上昇した。

 2度目、3度目の宣言が出た今年に入ってからは52~55%で横ばいが続く。直近の今年5月をみると、出社率は41~67%で、「代々木・初台」が最も高かった。「渋谷・桜丘・恵比寿」「西新宿」「京橋・銀座・日本橋室町」などでは、7割以上減っている日もあった。

 開発を担当したニッセイ基礎研の佐久間誠氏は「コロナ禍が1年以上続き、テレワーク在宅勤務)などがある程度定着している。新規感染者数の増加に合わせてテレワークを増やす余地が減り、指数が下がりにくくなっている傾向がみられる」と話す。大阪や名古屋などの地域の指数も今後つくる方針だという。(伊沢友之)