美郷町の地域文学賞、作品募集中 「短編小説の登竜門」

浜田綾
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 宮崎県美郷町が短編小説の登竜門と銘打つ「第4回西の正倉院みさと文学賞」の応募作品を募っている。対象は、美郷町から連想される要素を採り入れた1万2千字以内の短編小説。受賞作は書籍化し、マンガ化やラジオドラマ化といったメディア展開を予定する。

 町が企業版ふるさと納税制度を利用し、2018年度から毎年催している。過去3回では国内外の14~84歳から応募があり、応募総数は260作品を超えた。受賞作品が収められた単行本を町観光協会やネット書店で販売中だ。

 第3回の大賞作品は、バングラデシュから応募した宮地佳那子さんの「ふるさとの灯(あかり)」。イスラム教徒の難民の少女ラジアが美郷町の中学校に1年間限定で転入してくる場面から物語は始まる。主人公の「僕」と心を通わせていくが、町を去るラジアは「美郷町は私の居場所ではありませんでした」と明かした。2人は5年後に再会し……。

 今回も審査委員長を務める作家の中村航さんは、宮地さんの作品を「短編でありながら大きな物語なのだが、実にリアリティー豊かに描いた」と講評。田中秀俊町長は「作品には地元住民が見落としがちな新たな気づきがある」とし、「文学を通じて町をPRしていきたい。多くの人に応募してもらいたい」と話す。

 募集は専用のウェブサイト(https://mrt.jp/misatobungaku/別ウインドウで開きます)で11月末まで受け付ける。応募は未発表の小説を1人1作のみ。大賞の賞金は50万円。(浜田綾)