中3「見た目いじめ」認定も 「自殺との因果関係なし」

高原敦
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 福岡県久留米市の市立中学3年の女子生徒(当時14)が2019年7月、マンションから飛び降りて自殺した問題で、市教委の調査委員会が22日、結果を発表した。

 生徒は病気で右ほおに膨らみがあり、両親は「見た目が理由のいじめがあった」と主張していた。調査委は「いじめが影響を与えたが、直接的な因果関係はなかった」とした。

 市教委は昨年1月、いじめ防止対策推進法に基づき、橋山吉統委員長(弁護士)ら5人による調査委をつくり、調査を進めた。

 その結果、生徒は中学入学後、右ほおの膨らみの原因を菌とこじつけてからかわれたり、「気持ち悪い」と言われたりするなどのいじめがあったと認定した。

 一方、会見で橋山委員長は「3年生当時にはいじめはなくなっていた」と指摘。

 遺書には「いじめられたわけじゃない。生きるのがつらかった」「何で普通じゃないんだろう。人の目が怖い」といった文言があったといい、「いじめがなくなった後も心理的葛藤を抱え、将来の不安や自分の価値を否定する感情が大きくなり、命を絶った」と結論づけた。

 学校の対応については「いじめ防止対策は適切だったが、生徒の葛藤への配慮は十分ではなかった」と指摘した。

 調査結果を伝えられた両親は、市教委への意見書で「いじめが自殺の背景にあったとした点は評価するが、学校の対応の不十分さへの言及が不足している」などと主張した。(高原敦)