福島から逃げた先は原発銀座 再び向き合う「あの不安」

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小田健司
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関西電力の美浜原発3号機=2021年6月20日午前11時29分、福井県美浜町、朝日放送テレビヘリから、矢木隆晴撮影
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 運転開始から40年を超えた関西電力の老朽原発、美浜3号機(福井県美浜町)が23日に再稼働した。東京電力福島第一原発事故から10年。事故で福島から福井に避難した人たちは、避難先での全国初の老朽原発再稼働を、不安と無力感を抱きながら見つめている。

 「大切なのは、事が起きたときにどう逃げるかということ。福井のみなさんはどこまで想像しているだろうか」

 福井県鯖江市の柑本(こうじもと)浩さん(55)は、老朽原発の再稼働を前に改めて思う。

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10年前に福島から福井に移り、現在は福井市内の社会福祉法人で働く柑本浩さん。再稼働にあたり、避難の心配をしている=2021年5月26日、福井市、小田健司撮影

 2011年3月11日。東日本大震災の発生当時は、福島県二本松市の温泉旅館で働いていた。翌日夜、福島第一原発の最初の水素爆発を知った。家族を車に乗せ、会津付近まで逃げた。

放射能の危険から逃れたい一心だった」

 「早く逃げろ」。県外の友人から電話やメールで次々と連絡が入った。一度は自宅に戻ったが、14日に2回目の爆発が起きた。

記事後半では、福島から避難した夜のこと、そして避難者2人が抱く再稼働への不安な思いを聞いています。

 「こっちに来ないか」。声を…

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