泉佐野市長、ウガンダ選手が「良かったと思えるように」

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西江拓矢 長富由希子
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 来日した東京五輪のウガンダ選手団9人のうちの1人が、成田空港の検疫で新型コロナウイルスの陽性と判明したことに関し、事前合宿先の大阪府泉佐野市は22日、残り8人全員と、ウガンダから同行した市職員1人の計9人が濃厚接触者にあたると発表した。府の泉佐野保健所が特定した。9人は、PCR検査を毎日受け、22日の時点では陰性だという。

 9人は、濃厚接触者かどうかの調査を受けないまま、泉佐野市に移動。成田で50代コーチの陽性が判明してから2日間以上たって、濃厚接触者と特定されたことになる。

 同保健所によると、濃厚接触者は14日間の健康観察が必要なため、9人については7月3日まで健康観察を続ける。同市に到着した時点から、ホテルの個室で過ごし、練習を控えるなど、濃厚接触者に特定されたのと同程度の扱いを続けているという。

吉村大阪知事「本来、成田にとどめ置くのが筋」

 濃厚接触者にあたるかどうかの調査をめぐっては、国側は滞在先の自治体が担うと説明。大阪府の吉村洋文知事は21日、「国がやらないなら府、泉佐野保健所がやる」と述べていた。

 市によると、市職員が選手団側から飛行機内の座席などを聞き取り、保健所に伝達。保健所が9人を濃厚接触者と特定したという。

 吉村知事は22日、記者団に「本来、成田にとどめ置くのが筋ではないかなと思う。陽性者が出たらどうするのか考えるのは、検討課題だ」と指摘。その上で「今の制度では、選手団が大阪にいるので、適切に対応していきたい。大阪府も責任を持って対応したい」と語った。(西江拓矢、長富由希子

泉佐野市長「非常に気の毒でかわいそうだ」

 ホストタウンの大阪府泉佐野市の千代松大耕市長は22日の記者会見で、ウガンダ選手団8人と市職員1人の計9人が濃厚接触者にあたるかどうかの調査を受けないまま、同市に移動してきたことに関し「早い段階で、濃厚接触者の判断をすることが必要ではないか」と指摘した。濃厚接触者の特定を受けて7月3日まで健康観察期間となることに関しては「その期間、練習できないのは、非常に気の毒でかわいそうだと思う」「泉佐野市に来て良かったと思ってもらえるような対応を心がけ、大会に送り出したい」と語った。

 会見の主なやりとりは次の通…

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