近世から近代にかけての有田焼を中心とした展覧会「古伊万里に魅せられて」が兵庫陶芸美術館(兵庫県丹波篠山市)で開催中だ。文明開化や近代化を物語るデザインなど、従来とはひと味違う肥前磁器が披露されている。
古伊万里とは国内磁器発祥の地、佐賀県有田などで焼かれた近世磁器のこと。近くの伊万里湾から搬出されたので、この名がある。同展は神戸の故・赤木清士氏が集めた234件(488点)に及ぶコレクションで、受贈記念の企画だ。
一般に有田磁器といえば柿右衛門や鍋島、金襴手(きんらんで)などの鮮やかな色絵が有名だが、ここでは収集家独自の視点が選んだ江戸時代後期から明治維新以降の、あまりなじみのない品々が並ぶ。
たとえば「釉下彩(ゆうかさ…
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