テレビ誌が「真っ白」…五輪放送予定、発売に間に合わず

宮田裕介
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 7月23日を境に、テレビ情報の月刊誌の番組表が「空白」になっている。東京五輪の開幕日まで1カ月に迫ったが、NHKは、詳しいタイムテーブルを出せていない。その余波がテレビ誌に押し寄せているが、NHKには事情があるようで……。

 月刊テレビ誌の多くが発売される23日。記者は東京都内の書店で、計6冊を購入した。

 「月刊TVガイド」、「月刊ザテレビジョン」、「おとなのデジタルTVナビ」「TVfan(テレビファン)」……。

 しかし、NHKの総合、Eテレ、BS1、BS4Kといったチャンネル欄には、各誌こんな文字が並ぶ。

 「内容は未定です」

 「webページをご参照ください」

 NHKの五輪放送のスケジュールがここまで明らかにならず、発売に間に合わなかったためだ。

 そしてこの日、NHKの放送トップの正籬(まさがき)聡放送総局長の定例会見があり、主な中継予定種目の日程が発表された。

7月21日のソフトボールオーストラリア対日本を皮切りに、同23日の開会式、8月7日の野球・サッカー男子の決勝、そして同8日の男子マラソン、閉会式……。

 だが、この日も具体的なタイムテーブルは示されることはなかった。民放各社は今月21日に、詳細なタイムテーブルを発表している。

 正籬放送総局長は「我々も本当はなるべく早く、『時刻表』の形でみなさんにお伝えしたい」とした上で、遅れている理由を話した。

 「例えば、野球の組み合わせなどが決まっていません。日本人の選手の活躍が見込まれるような競技はきちんとお伝えしたいと思っている。そういうのも含めると、詳細な時刻表としてお示しする段階に入っていないというのが実情でして、番組のプログラムも作れない」

「賛成、慎重、反対、多角的に伝える」

 NHKは地上、衛星の各チャンネルを合わせて、過去最長の1千時間以上、五輪を放送する見込みだ。正籬放送総局長は五輪とそれ以外の放送について「速報すべきものは速報するし、(五輪放送を)中断すべきニュースは伝えていく。命と暮らしを守ることを第一に、柔軟に対応する。オリンピックを見に行けない方々に向けて伝えていくことも使命だと思っているので、両立をはかる最適解を判断していく」と話す。

 公共放送として五輪を放送する意義についてはこう答えた。「視聴者の方々には、いろいろな考えがあります。オリンピックに対して賛成の方、慎重な方、反対の方。それを我々は、公正中立、多角的に伝えていくことが大事だと思っています」(宮田裕介)