100Mを9秒台で走る条件 科学者がたどり着いた答え

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酒瀬川亮介
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 2017年に桐生祥秀が日本選手で初めて9秒台を記録したのを皮切りに、陸上男子100メートルの日本記録は4年で3回更新された。1998年に伊東浩司が10秒00を出してから9秒台を出すまでに19年もかかったのがうそのような記録ラッシュ。その背景には、選手やコーチの努力とともに、科学の「蓄積」があった。

転機は1991年世界選手権

 陸上競技の中で最も注目される種目である男子100メートル。24日に開幕した日本選手権でも、山県亮太らの争いが注目の的だ。

 6日に日本記録9秒95を出した山県亮太は自分の日本記録について「桐生くんが9秒台を出すまでの20年間は、いろんな選手が9秒台に取り組み、理論が蓄積された時間だった。その中で自分もチャンスがあると思って、今回出せた。20年間の蓄積は大事な時間だった」と話す。

 選手やコーチのトレーニングとともに、研究者たちの解析も積み重ねられてきた。生体力学が専門で、100メートルの速度分析に長く携わった元鹿屋体大教授の松尾彰文氏は、91年の東京・世界選手権が日本短距離の大きな転換点だったという。

ボルトも一緒 全スプリンターの共通点

 この大会で当時の世界記録9秒86を出したカール・ルイスの走りを解析すると二つの発見があった。

 「ひとつはスプリント技術…

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