復元の慶長使節船「解体しないで」 市民団体が知事提訴

三井新
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 今年度中に解体が計画されている宮城県慶長使節船ミュージアム(石巻市)の木造復元船「サン・ファン・バウティスタ号」の保存を求める市民団体らが23日、村井嘉浩知事を相手取り、解体の差し止めを求めて仙台地裁に提訴した。

 訴状では、これからでも改修できる方法があると指摘。原寸大の復元船の歴史的意義も考慮せずに解体するのは、知事の裁量権の乱用だと主張する。会見した原告の白田正樹さん(71)は「県にはいま一度、真摯(しんし)な態度で、貴重な船の修復・保存に向けて動いてほしい」と話した。

 県は「訴状が届き次第、内容を確認し、適切に対処する」とした。

 同号は江戸時代初め、仙台藩主・伊達政宗が派遣した慶長遣欧使節を乗せ、太平洋を渡った。復元船は1993年に造られたが、県が2017年に老朽化を理由に改修・保存を断念する方針を決定。21年度中にも解体し、23年度までに繊維強化プラスチックを使って4分の1の大きさの新船を造るとしている。(三井新)