台湾当局、リンゴ日報廃刊を批判 言論の「死の鐘の音」

台北=石田耕一郎
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 中国や香港の民主化推進を訴え続けてきた香港紙「リンゴ日報」が24日の紙面を最後に廃刊に追い込まれたことを受け、台湾当局で対中政策を担う「大陸委員会」は「香港国家安全維持法による政治的な弾圧で、強く批判する」とコメントした。また、台湾の蔡英文(ツァイインウェン)政権幹部らからも非難の声が上がった。

 同委は「この不幸な出来事は、香港の言論の自由に対する『死の鐘の音』であるだけでなく、中国共産党政権が、異なる意見を持つ人たちを攻撃するために、あらゆる手段を使っていることを世界に知らしめるものだ」と指摘した。

 台湾の頼清徳副総統は23日夜、自身のツイッターに「報道の自由は民主主義社会にとって空気のようなものだ。香港人はリンゴ日報を失うが、その勇気は消えない。尊厳と理想は存在し続ける。台湾は香港人とともにある」と投稿した。

 香港の民主化運動を支えてきた香港人の女性歌手デニス・ホーさん(44)は最後の発行作業が続いていた23日、ツイッターに「最後の日が近づいている。香港人は支援を示そう」と記した。また、英国に政治亡命した香港人の民主活動家、羅冠聡(ネイサン・ロー)氏(27)もツイッターに「リンゴ日報の事例は、中国政府が中国本土でのメディア政策を香港に持ち込もうとしていることを示している」と書き、中国のメディア政策を批判した。(台北=石田耕一郎)