医師は安全な薬と言った… 息子失った父「過ち認めて」

有料会員記事

村上友里、岩田恵実
[PR]

 東京女子医大病院で2014年、当時2歳の男児が麻酔薬プロポフォール」を大量に投与され3日後に死亡した問題で、東京地裁は24日の民事訴訟の判決で、麻酔科医ら5人の過失と両親に対する計約6千万円の賠償責任を認めた。

 男沢聡子裁判長は判決で、麻酔科医ら3人は、人工呼吸器をつけた子どもへの使用が原則禁じられたプロポフォールを「高用量かつ長時間使用した」として、医療判断の過失があったと認定。死亡との因果関係を認めたほか、「使用量や使用時間を検討して上限を明確にした上で使う必要があった」とし、使用の必然性も否定した。

病院「薬の使用法、認識不足を痛感」

 また、主治医と担当医の2人は男児がリンパ管腫の手術を受ける前、麻酔薬を長期間使う可能性や危険性を明確に説明しなかったと指摘。「説明があれば手術を受けなかった蓋然(がいぜん)性が高い」とした。

 男児の両親は医師ら7人に計1億8千万円の損害賠償を求めたが、判決は、看護師ら2人は過失がないと判断。また5人に対する計約6千万円の賠償責任は、病院側がすでに供託して弁済しているとして請求自体は棄却した。

 病院側は判決後「当時の薬剤管理や使用法の認識不足を痛感する。患者の将来を奪ってしまいおわび申し上げる」とコメントした。

 東京地検は今年1月、今回過失が認められた麻酔科医2人を業務上過失致死罪で在宅起訴した。厚生労働省は15年、同病院について、安全管理体制が不十分として高度医療を提供する「特定機能病院」の承認を取り消している。(村上友里、岩田恵実)

 主治医や麻酔科医らの過失を認めた判決を受け、亡くなった男児の父親は朝日新聞の取材に「ほっとしている」と話した。

「安全な薬」と繰り返した主治医ら

 男児は孝祐君。甘えん坊で、いつも抱っこをせがまれた。「かわいかった。九九や英単語を覚え始めていて将来が楽しみだった」。東京五輪パラリンピックも一緒に観戦すると思っていた。

 幸せな生活を砕いたのは「簡…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。