プラスチックモンスター増えているんだ 山口県がパンフ

太田原奈都乃
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 海洋ごみへの理解を深めてもらおうと、山口県が児童・生徒向けの啓発活動に乗り出している。「いま、山口県の海に、プラスチックモンスターが増えているんだ」。そう訴えるパンフレットを今月、作成した。

 東京と大阪に店舗を構える児童書の専門店「クレヨンハウス」と、県のコラボ企画。クレヨンハウスは昨年3月、マイクロプラスチック研究の第一人者、東京農工大の高田秀重教授(環境資源科学)の監修で児童書「プラスチックモンスターをやっつけよう!」を出版。パンフレットは児童書に基づいて作られ、県内の海岸や海底にたまるごみの実態を写真とともに伝えている。

 「私たちの暮らしの中で出たごみが『プラスチックモンスター』になっているんですよ」。17日、長門市の日置小ではこのパンフレットを活用した学習会が開かれた。同じ地区の日置中と神田小もオンラインでつなぎ、計72人が参加した。

 高田教授が東京からオンラインで授業。体重500グラムの海鳥の胃の中から0・6グラムのプラスチックが見つかった研究事例を挙げ、「海のごみは生き物にとって毒。私たちの体にプラスチックがあると考えたら嫌だよね」。子どもたちは驚き、顔をしかめていた。

 高田教授は今回、県環境保健センターが5月に大浜海水浴場(長門市)で採取した砂浜の砂を分析。発泡スチロールやペットボトル、車の部品などが、波や風にさらされてバラバラに砕けたとみられる「マイクロプラスチック」が見つかった。学習会の後、日置小5年の三上愛斗さんは「生き物や人間に害があるんだと初めて知った」。日置中2年の末永和詩さんは「近所や川でのごみ拾いに参加してみたい」と話した。

 パンフレットは、海洋ごみの問題を「自分ごと」と捉えてもらおうと、県廃棄物・リサイクル対策課が1万5千部作成した。県のホームページから無料でダウンロードでき、環境学習やイベントで活用してほしいとしている。問い合わせは同課(083・933・2992)へ。(太田原奈都乃)