行方不明になったボス…「お猿の国」3年半ぶり政権交代

木下広大
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 野生の猿を間近で見ることができる小豆島の自然動物園「お猿の国」(香川県土庄町)で、3年8カ月ぶりの「政権交代」があった。12代目のボスとなった「トラ」はこれまでのナンバー2で、先代が6月に行方不明になったため、昇格した。

 猿たちは飼育されているわけではなく、好きな時に山に帰る。先代の「トラ」は6月10日に山に帰ったのを最後に姿を見せなくなったという。

 先代は推定で18歳くらい(人間の50代半ば)。猿の生態を研究している日本学術振興会の石塚真太郎特別研究員(29)は、「ボスは餌の良い部分を優先的に食べられるので、自分から群れを出て行く可能性は低い」と話す。「あくまで推測ですが、害獣対策のワナに引っかかったか、事故にあった可能性があります」

ボス昇格の「トラ」 人間と同じ弱みも

 新しい「トラ」は推定で20歳くらい(人間の60歳前後)で、先代より少し年上。普段は穏やかな性格で、重度の花粉症という弱みもあるという。

 お猿の国には二つの群れがあり、「トラ」は約200匹の群れ(B群)を束ねる。B群のボスは代々「トラ」、ナンバー2は「サブ」と呼ばれるが、今回は「サブ」が「トラ」を襲名した形だ。

 「トラ」は最近は、けんかの仲裁に入るなど少しずつボスらしさを見せるようになったが、園の担当者はまだ「サブ」と呼ぶ。「サブと呼ばないと反応しないんです」。立派なボスになれる日はまだ遠そうだ。

 「お猿の国」は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、7月前半は土日(3、4、10、11日)のみ営業し、17日から通常営業を再開する予定。(木下広大)