リュウグウの砂、分析はじまる 「水」についても調査

諏訪和仁
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 小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から持ち帰った砂の分析が、堀場製作所のグループ会社「堀場テクノサービス」(京都市南区)で始まった。元素などの基本的な分析をするほか、存在がほぼ確実視される「水」についても調べる。

 同社で24日、「分析開始式」があった。詳細な分析に向けた初期分析は、石や砂、有機物など六つの分析チームに分かれ、同社は化学分析に協力する。

 化学分析チームのリーダーを務める北海道大の圦本(ゆりもと)尚義教授(宇宙惑星科学)は「我々のような生命が、どうしてここにいるのかを解くのがミッション(使命)だ」とあいさつ。最終的には、地球上の生命が宇宙に由来するのかどうかを解き明かすのがねらいだという。実際の分析を担う同社分析技術部の沼田朋子部長は「測定することに、すごくわくわくしている」と話した。

 リュウグウから持ち帰った砂は約5・4グラム。化学分析チームに割り当てられたのは約100ミリグラムで、同社には約30ミリグラムが持ち込まれた。圦本教授によると、見た目は石炭のように真っ黒で、量は耳かき10杯分ほどだという。

 同社の得意分野は、試料に触れず、壊さずに調べること。「蛍光X線分析装置」や、含まれる炭素原子の状態や分子構造から物質の種類を調べる「ラマン分光分析装置」などを使い、砂を構成する元素の種類や比率などのデータをとる。

 すでに宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、砂から水素原子が大量に見つかったことを明らかにしている。圦本教授は「その水が地球と同じような水なのかを調べる」と話した。

 一連の初期分析には1年かかるが、同社での分析は7月初めまで。その後、理化学研究所の大型放射光施設「スプリング8(エイト)」(兵庫県佐用町)や東京工業大などの研究機関で分析が続く予定だ。(諏訪和仁)