取締役も創業家も分裂…役員案4つ乱れ飛ぶ「お家騒動」

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編集委員・堀篭俊材
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 上場企業の株主総会がピークを迎えるなか、家庭用の収納ケース「Fits」で知られるプラスチック製品メーカー「天馬」が29日に開く株主総会にも注目が集まっている。創業家や取締役同士の対立に「物言う株主」の投資ファンドも加わり、次の経営陣の選任議案が四つも乱れ飛ぶ事態になっている。異例の「お家騒動」の背景に何があるのか。

取締役会が二つに分裂

 「たくさんの議案が出て混乱しており、従業員や取引先などステークホルダー(利害関係者)に心配をおかけしている」

取締役同士、互いに再任に反対

 天馬の広野裕彦社長(51)は、東京都内で開く定時株主総会を目前に控え、経営トップとして異例のおわびの言葉を口にした。

 複数の議案のうち特に注目されるのが、大株主の米投資ファンド「ダルトン・インベストメンツグループ」と香港の投資ファンドオアシス・マネジメント」が出した、天馬の「監査等委員」である取締役を代える議案だ。

 天馬の取締役会は、監査等委員である取締役3人と、それ以外の取締役5人で構成されている。業務執行を担わない社外取締役が中心になって「監査等委員会」をつくり、取締役会を監督する監査等委員会設置会社だ。任期の違いから、監査等委員になる取締役と、それ以外の取締役は別々の議案で選任される。

 今回の株主総会では、監査等委員が出した自分たちの再任を求める議案に、他の取締役たちが反対。一方、取締役会が出した広野社長の再任を含む選任議案には、監査等委員が反対を表明する。対立構図が、くっきりと浮かびあがっている。

 異例の対立はなぜか。監査等委員の一人で社外取締役の北野治郎氏(64)は、「執行側で主流の人間にとって、僕たちは目の上のたんこぶになった」と語る。その原因として挙げるのが、海外子会社で起きた「贈賄疑惑」だ。

投資ファンド提案は「渡りに船」?

 昨年春、ベトナムにある天馬…

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