太宰府女性暴行死、高裁も遺棄認めず 検察の控訴棄却

布田一樹
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 福岡県太宰府市の女性暴行死事件で、女性への死体遺棄罪などに問われた同県筑後市、無職田中政樹被告(47)の控訴審で、福岡高裁(根本渉裁判長)は25日、死体遺棄について無罪とした一審・福岡地裁判決を支持し、検察側の控訴を棄却する判決を言い渡した。

 田中被告は2019年10月20日、山本美幸被告(42)=傷害致死罪などで懲役22年、控訴中=らと共謀し、太宰府市の高畑(こうはた)瑠美さん(当時36)の遺体を車で運んだなどとして、死体遺棄罪と恐喝未遂罪で起訴された。

 一審判決は、田中被告は遺体の扱いについて山本被告から電話で相談を受けたが、「遺体を隠す積極的な作為はしていない」と指摘し、死体遺棄罪について無罪とした。高畑さんの夫に電話で因縁をつけ、現金305万円を脅し取ろうとした恐喝未遂罪については有罪を認め、懲役2年執行猶予4年を言い渡した。検察側は死体遺棄罪について控訴していた。

 25日の控訴審判決も、遺体を何かで覆うといった発見を妨げる作為はしていないことから、「死体遺棄罪の構成要件としての隠匿にあたるとはいえない」と認定。一審同様、同罪が成立しないと判断した。

 福岡高検の小弓場文彦・次席検事は「判決内容を十分に精査し、適切に対処したい」とコメントを出した。(布田一樹)