裁量労働制の対象拡大も 厚労省が新たな調査結果公表

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山本恭介、編集委員・沢路毅彦
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 厚生労働省は、あらかじめ決められた時間だけを働いたとみなして賃金を払う「裁量労働制」が適用できる対象業務の拡大を検討する。対象拡大は経済界の要望が強く、2018年に成立した働き方改革関連法に盛り込む案があったが、厚労省の調査のずさんさが問題となって見送られた経緯がある。厚労省は25日、新たな調査結果を公表した。

 来月から有識者の検討会を始める。その後、労働政策審議会で議論する。スケジュールは未定だという。

裁量労働

実際に働いた時間ではなく、労使で決めた時間だけ働いたとみなして賃金を払う制度。ただし、みなした労働時間が1日8時間を超えていたり、深夜や休日に働いたりした場合には、割増賃金が必要になる。適用できる業務は限られ、弁護士や研究者などが対象の「専門業務型」と、経営企画、調査担当者などが対象の「企画業務型」の2種類ある。

 裁量労働制は、自律的な働き手が柔軟に働けるメリットがあるとされる。経済界も、働く人の創造性を生かせると主張する。コロナ禍でテレワークが広がったことで、一層の拡大が必要だという意見もある。

 一方、実際には細かく指示される人が対象になると、雇用主が割増賃金を払わずに長時間働かせることができるようになり、過労死につながる心配もある。昨年度の統計でも、裁量労働制が適用された労働者の過労死に対する労災認定が、脳や心臓の病気で1件、精神障害で2件あった。

 25日公表の調査では、裁量…

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