大物そろう山口で定数1減の不穏 積年の「3区問題」も

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高橋豪、太田原奈都乃、伊藤宏樹、貞松慎二郎 安斎耕一
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 2020年国勢調査の速報値を受け、次々回の衆院選から小選挙区で「10増10減」する方向が固まった。1減となる山口県では、次期衆院選の山口3区をめぐる自民党国会議員同士の公認争いが過熱しており、将来の定数減が対立に拍車をかけている。

 定数4の山口県は、22年以降の衆院選から定数が3に減る見通し。県内では、4区は安倍晋三前首相(66)、3区は二階派幹部の河村建夫官房長官(78)、2区は安倍氏の実弟の岸信夫防衛相(62)と大物議員がひしめき合い、次期衆院選後の選挙区調整は難航が予想される。

「総理になるには避けては通れぬ選挙」

 定数減は、今秋までに行われる衆院選の公認争いにも影響を及ぼす。

 河村氏が11選をめざす山口3区では、参院山口選挙区の林芳正元文部科学相(60)がくら替えの意向を固め、所属する岸田派の複数の幹部に伝えた。林氏に近い自民県議は「まさに10年越しの決断だ。総理になるには避けては通れない選挙となる」と歓迎し、林氏を支える覚悟を示した。

 林氏は、自民党総裁選に立候補した12年以降、参院議員では総裁への道は開かれないとみる地元の期待を背景に、3区へのくら替え論が再三浮上。河村氏の反発などから、これまで2度断念してきたが、今回の機会を逃せば、定数減と区割りの見直しが重なり、衆院に分け入ろうとする林氏のくら替えは一層厳しくなる。県連関係者は「林氏が次の衆院選にこだわるのは、定数減を見越してのことだ」と指摘する。

 今年60歳になった林氏にと…

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