福島の小中学校、五輪観戦の辞退続く 感染や交通費懸念

有料会員記事新型コロナウイルス

力丸祥子、荒海謙一
[PR]

 観客を入れて開催する方針が決まった東京五輪ソフトボールと野球が実施される福島市の県営あづま球場などでは県内の子どもたちに観戦してもらおうと学校向けチケットを用意する。しかし、コロナ禍が収まらないうえ、大会の詳細も決まらず、辞退の動きが相次いでいる。

 球場がある福島市教育委員会の担当者は「せっかくの地元開催。子どもたちに見てほしいが、新型コロナが悩ましい」と頭を抱える。当初、市内の小中学校37校から約6千人の観戦希望があったが、新型コロナウイルスの影響で数校がキャンセルの意向を示している。安全対策などを踏まえ、市教委としての考え方を示したいが、「具体的な情報が少ない」と担当者は困惑気味だ。各校も判断がつかない状況という。

 市医師会は24日、無観客開催を求める意見書を県などに提出し、「制限して観客を入れても、児童生徒の招待は行わないこと」とクギを刺した。

 県オリンピック・パラリンピック推進室によると、県内の学校向けのチケットは大会が1年延期される前の2019年8月~20年2月に募集し、公立と私立の小中高校と特別支援学校の計177校が参加を希望した。児童や生徒、引率の教員らを含め、2万680人が、福島市で7月21~22日、28日にあるソフトと野球の計7試合、修学旅行と組み合わせるなどして、東京都国立競技場パラリンピックの陸上を観戦する予定の学校もあった。

 県が1枚2020円の五輪チケット代を負担し、競技会場までの交通費は各校が払う。二つの小学校が参加予定の白河市の担当者は「バス1台16万円。それを複数台頼むことになり、出費は大きい。コロナの状況も踏まえ、判断したい」と話す。

 21日にあった政府や国際オリンピック委員会(IOC)などの5者協議で、各会場の上限が決まり、収容人数1万4300人のあづま球場の観客上限は最大で7150人となる見込み。学校向けのチケットは、これとは別枠で観戦できる。

 だが、コロナ禍で状況が一変している。県はあづま球場では1試合ごとに観戦する学校を入れ替え、一般客と接触しないよう、別の入場ルートを設け、会場の外に子どもたち専用のトイレも設けるなど感染対策を講じる。

 しかし、郡山市では当初小中6校が参加予定だったが、5月末までに5校が辞退した。もう1校も7月上旬に最終決定する予定といい、市の担当者は「各校がコロナのリスクを考えた」。小中13校が希望した二本松市は、野球を観戦予定だった二つの中学校が辞退を決めた。市の担当者は「開催日が近づいても予定がはっきりしなかったため」と言う。

 大会組織委が6月下旬までキャンセルを受け付けるため、県は各校へ改めて参加の有無を確認している。県の担当者は「感染状況に応じ、希望が変わることも想定される。期限後も柔軟に対応する」としている。

 県は辞退が相次ぐ背景につい…

この記事は有料会員記事です。残り272文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ]