女子1500mで日本初の五輪へ 田中希実が泣き叫ぶ時

辻隆徳
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 陸上の東京オリンピック代表選考会を兼ねた第105回日本選手権大会の第2日が25日、大阪・ヤンマースタジアム長居であり、女子1500メートルは日本記録保持者の田中希実(豊田自動織機TC)が4分8秒39で優勝した。2位には卜部蘭(積水化学)が入った。田中は五輪参加標準記録は突破できなかったものの、世界ランキングでの代表入りに大きく近づいた。田中はすでに5000メートルで代表に内定している。

 女子1500メートルで日本記録保持者の田中希実(豊田自動織機AC)が4分8秒39で連覇を達成した。五輪参加標準記録(4分4秒20)は切れなかったものの、世界ランキングでの出場へ前進。過去に日本女子選手が出場したことのない種目で歴史の扉を開ける。

 海外文学や絵本を読むことが好きな同志社大4年生は、レースの合間に大学のオンライン授業を受けるなど生真面目な性格。インタビューでは、淡々とレースを振り返る。そんな21歳が感情を爆発させることがある。父であり、コーチを務める健智さんとの練習のときだ。

 スピードに重点を置いた練習では、たとえ目標のタイムに届いても納得できなければ、泣き叫ぶ。健智さんは「練習中は小さな子どものよう。希実の負けず嫌いは本当にすごいと思う一方で、私を悩ませることも多い」と苦笑いするほどだった。

 この日も磨いてきたスピードを序盤から発揮。400メートル過ぎから独走態勢に入ると、2位に2秒以上の差をつけて圧倒した。ただ笑顔はなく、「ラストは上げられる状態ではなかった」。田中は日本選手権優勝では満足できない。(辻隆徳)