肉屋の看板はかき氷、ブドウ=「柔道剣道」? 珍名並ぶ

古源盛一
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 看板メニューはかき氷。そんなお肉屋さん「肉の大塚」は、茨城県下妻市の中心部にある。かき氷は通常250円、ミニ100円(いずれも税込み)。ミニとはいえ、盛った氷は高さ20センチにもなる。

 店を切り盛りする大塚信祐専務(40)が8年前にかき氷を加えた。大塚さんは、親元を離れ、中学は東京の柔道強豪校へ。高校、大学、その後の総合格闘技の世界を経て、故郷に戻った。だが小学生の頃に通った駄菓子屋はもうなかった。「子どもたちが気軽に立ち寄れて、安くて量も充実させたものを」と思いついたのが「夏季凍(かきごお)り」だった。

 父が始めた店を改装し、ショーケースを撤去して注文を受けて精肉を切り分ける方式に変更した。4席分のカウンターで総菜やアイスを提供し、夏は駐車場にいすを並べて外でも食べられるようにした。

 ふわふわの氷はネーミングにもこだわりがある。今月の「真桑瓜(まくわうり)」(メロン)、「ビー玉」(ラムネ)はまだ分かる。過去には「俺ん家」(オレンジ)、「柔道剣道」(ブドウ)なども。7月から毎月、頭をひねって書き換える。「年配の方にはうけるが、中高生には微妙な時もあります」と大塚さん。

 記者が訪れた夕方、高校生の女子2人が模試の小論文に挑み、男子1人がスマホでLINEでやりとり中だった。「コンビニよりもずっといい」。肝心の氷はミニでも多いと、女子2人で分け合うそうだ。

 「子どもたち経由で部活や家庭用に肉が売れたこともあるが、一番は『また来るね』の一言」。にぎわう店内で大塚さんは目を細めた。(古源盛一)

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 肉の大塚 茨城県下妻市本宿町1の1の1。午後1時~8時半、水、日曜日は休業。電話0296・44・3646。唐揚げは300円、アイスクリン150円(いずれも税込み)。