「司法は絶望的」再審無罪の女性、ホンダへの賠償請求

阿部峻介
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 大阪市東住吉区の自宅で1995年に娘(当時11)を焼死させたとして殺人罪などで無期懲役となり、再審無罪となった青木恵子さん(57)が「火災原因の車を作った」としてホンダに賠償を求めた訴訟で、最高裁第一小法廷(小池裕裁判長)は青木さん側の上告を退けた。原告敗訴とした一審・大阪地裁、二審・大阪高裁判決が確定した。24日付の決定で、詳しい判断理由は示していない。

受刑中に賠償請求権失い……無罪の青木恵子さん「納得できない」

 20年が経つと損害賠償の請求権を失う「除斥期間」が争点になった。青木さんは火災から21年後の2017年に提訴したが、受刑中は請求できなかったため除斥期間は過ぎていないと主張。だが一、二審とも「ホンダが提訴を妨げたわけではない」として除斥を認め、請求を退けていた。

 再審の無罪判決は、車のガソリン漏れによる自然発火の可能性があると認定したが、今回の一、二審では火災原因について判断しなかった。

 決定を受け、青木さんは「裁判所が誤って有罪にしておきながら、『時間が経ったから』という理由で訴えを退けることが許されるなら、日本の司法は絶望的だ。とても納得できない」とコメントした。(阿部峻介)