トランプ前米大統領の周辺を捜査してきたニューヨーク州のマンハッタン地区検察官が、週明けにもトランプ一族の中核組織を脱税などの罪で刑事訴追することを検討していることが25日、明らかになった。複数の米メディアが関係者の話として伝え、トランプ氏側の弁護士も訴追の可能性を認めた。方針は明らかではないが、今後、トランプ氏本人に訴追が及ぶのかも焦点になりそうだ。(ニューヨーク=中井大助)
検察側の動きを最初に報じたニューヨーク・タイムズによると、「トランプ・オーガニゼーション」の幹部へ支給された、給与外の便益(フリンジ・ベネフィット)をめぐり、法人としての訴追が検討されている。具体的には、トランプ・オーガニゼーションが支払った幹部の孫の数万ドル(数百万円)の学費や、アパートの家賃などが適切に記録され、必要な納税がされたかどうかなどが捜査されており、早ければ週明けに訴追の可能性があるという。CNNによると、会計担当幹部のアレン・ワイセルバーグ氏の訴追も検討されている。
検察側は24日、トランプ氏側の弁護士と面会し、訴追の可能性を伝えたという。弁護士の1人はNBCの取材に面会を認めたうえで、「法人を訴追する方向のようだが、とんでもないことだ」と語った。弁護士によると、訴追された場合、法人は無罪を主張して争うという。
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