5年前のドラフト「最後の1人」 緊急登板でプロ初勝利

室田賢
[PR]

 (26日、プロ野球 東北楽天ゴールデンイーグルス3―2福岡ソフトバンクホークス)

 2016年秋のドラフト会議で指名された「最後の1人」だ。負け試合での中継ぎが主戦場だった。

 そんな楽天の西口直人が、試合開始から10分と経たずに、急きょ登板した。そして、プロ初勝利を挙げた。

 先発はプロ初登板初先発の新人・高田孝一だった。5番打者の頭部に死球を当て、危険球で退場に。一回、1点を先行され、なおも2死一、三塁。西口はブルペンで「15球くらい強めにパパパッと投げて」すぐにマウンドへ向かった。

 相対した甲斐拓也には3球連続でボール。その後、はじき返された5球目が左翼手のグラブにおさまった。「あれで落ち着けた」と西口。その後は150キロ近い直球を軸に、落ちる球をうまく駆使した。

 三回2死では柳田悠岐に149キロの直球を見せ、最後は20キロ遅いチェンジアップ。パ・リーグ本塁打トップの左打者をひざから崩した。この回、3者連続三振を奪った。

 プロ入りまで無名だった。大阪・山本高では、後に同僚になる同学年の安楽智大を画面越しに眺めていた。当時の甲賀健康医療専門学校からドラフトで楽天10位指名は全体87番目で、昨季までの1軍の登板は1試合。戦力外すら覚悟した右腕は昨オフ、「これだけやったなら大丈夫だと思うくらい練習してきた」。

 この日は五回まで投げ、被安打はソロ本塁打の1本だけ。「ちょっとできすぎ」。味方の逆転で、白星が舞い込んだ。

 石井監督から「先発として、将来的には一本立ちしてほしい」と期待される24歳。再び首位に並んだチームの中で、欠かせないピースになっている。室田賢

写真・図版
プロ初勝利を挙げた東北楽天ゴールデンイーグルスの西口直人
写真・図版
バント練習がうまくいかない東北楽天ゴールデンイーグルスの西口直人(右)と、笑って見守る田中将大
写真・図版
練習を終えてロッカールームに引き揚げる東北楽天ゴールデンイーグルスの西口直人