ワクチン拒めば無給? コロナ猛威のロシア、接種強制も

新型コロナウイルス

モスクワ=石橋亮介
[PR]

 インドで確認された新型コロナウイルスの変異株(デルタ株)がロシアで猛威を振るっている。感染力が強いと言われ、特に首都モスクワでは新たな感染者の9割がデルタ株とされる。感染者数が過去最悪レベルに急増し、市当局は、一部の企業に従業員のワクチン接種を義務化するなど、これまでにない厳しい対策に乗り出している。

 ロシア政府の統計によると、全国の1日あたりの感染者数は、3月以降は9千人前後で推移してきたが、6月中旬から急増し、現在は2万人を突破した。

 モスクワだけでも19日に過去最多の9120人が感染し、高止まりが続いている。モスクワ市は、市内の新規感染者の約90%がデルタ株だとしている。

 夏休みの旅行シーズンを前にした感染爆発に、同市は16日、市内の飲食店やショッピングモールなどの事業者に対し、8月半ばまでに従業員の60%以上のワクチン接種を終えるよう命令。接種を拒んだ従業員は出勤できず、給料も支払われないとされ、事実上の強制接種と受け止められている。

 さらに今月28日からは、オープンカフェを除く市内のレストランで、ワクチン接種か過去半年以内の感染で免疫を持つ人と、3日以内の検査で陰性だった人以外の入店も禁じられる。

 ただ、ロシアでは国産ワクチンだけが承認されているが、不信感から接種が思うように進まず、2回の接種を終えた人は23日時点で人口の約11・4%にとどまる。大統領府のペスコフ報道官は24日、「ワクチン接種は任意だ」とする一方で、「義務に反してワクチンを接種しない人は仕事を辞めなければならない。転職は自由だ」と述べ、モスクワ市の方針を支持。国民に接種を強く求めた。(モスクワ=石橋亮介)

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ]