夏のボーナスもらった働き手、79万人減る 進む二極化

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稲垣千駿
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 今夏のボーナス支給は昨年冬に続いて落ち込み、業種間の二極化も進みそうだ。製造業などで業績が回復する一方で、飲食・宿泊などサービス業は苦境が続く。金額が減るだけでなく、支給自体のとりやめも拡大。ボーナスをもらえる働き手の比率は2年連続で下がり、過去30年の最低水準になるとの見方もある。

 全日本空輸(ANA)がボーナスゼロの方針を労働組合へ5月に伝えるなど、運輸やサービス関連企業の今夏の支給状況は厳しい。

 「生活するのがやっと。この状況がいつまで続くのか」。航空会社勤務の30代女性はそう漏らす。月収は感染拡大前より3~4割減り、就職後から続ける貯金の余裕がなくなった。旅客がいつ戻るかわからず、将来不安が消えないという。

 厚生労働省毎月勤労統計調査によると、昨冬の平均支給額は前年比2・6%減の約38万円。業種別では、飲食サービス20・1%減、運輸・郵便と生活関連サービス約17~18%減。一方で、電気・ガス、金融・保険などはプラスだった。

 今年の夏はどうなるか。メガバンク系調査会社の3社は前年比1~3%台の落ち込みになると予測。みずほリサーチ&テクノロジーズの嶋中由理子氏は「製造業の回復が見込まれる一方で、対人型のサービス業は休業要請の影響が色濃く出る」と話し、業種間の二極化が進むとみている。

 1~3%台の減少はボーナスが出る事業所ベースでの平均値。三菱UFJリサーチ&コンサルティングによると、支給事業所の働き手は昨夏より79万人減の3988万人になる。飲食、レジャー、空運などの業種で見送りが広がり、支給労働者比率は約78%と1990年以降の最低水準に下がると想定。受け取れない人も含めた全労働者ベースでみると、支給額は4・8%減(製造業2・8%減、非製造業5・2%減)と大きな落ち込みになるという。

 同社の丸山健太氏は、来夏には業績好転がボーナスにも反映されるとみる。一方で、「在宅勤務の広がりやレジャーの楽しみ方の変化によって、業績がコロナ禍前の水準に戻らない業界も出てくる」と指摘する。

 消費の変化はすでに、くっき…

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