鶏卵業者、吉川元農水相への賄賂提供を認める 初公判

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 元農林水産相の吉川貴盛被告(70)=収賄罪で起訴=に計500万円の賄賂を渡したとして贈賄罪に問われた鶏卵大手「アキタフーズ」(広島県福山市)前代表・秋田善祺(よしき)被告(87)の初公判が28日、東京地裁であった。秋田前代表は「間違いありません」と述べ、起訴内容を認めた。

 秋田前代表は、吉川元農水相河井克行・元法相の政治資金パーティー券計534万円分について、会社で買ったのに複数の社員名義で購入したように偽ったとする政治資金規正法違反の罪でも起訴された。初公判ではこの罪も認めた。

 汚職事件の起訴状によると、秋田前代表は2018年11月~19年8月に3回、大臣だった吉川元農水相に対し、都内のホテルや大臣室で計500万円を渡したとされる。現金提供の際には、「アニマルウェルフェア(動物福祉)」の理念に基づき、鶏をケージに入れる日本の手法に否定的な飼育基準を示した国際機関に反対するよう要望。養鶏業者に対する日本政策金融公庫の融資条件の緩和も依頼したとされる。

 吉川元農水相は疑惑が報じられた20年12月に衆院議員を辞職し、今年1月に秋田前代表と共に在宅起訴された。計500万円の授受を認める一方で賄賂性は否定しており、公判は分離して行われる。

 吉川元農水相は大臣在任の前後にも、秋田前代表から11回で計1300万円を受け取った疑いがあるが、東京地検特捜部は職務権限がなかったとして収賄罪の立件額には含めなかった。