第6回IOC、開催ありきの「感謝」 無観客でも痛まない懐

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編集委員・稲垣康介
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 国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長の話しぶりに変化がみえた。6月10日の理事会後の記者会見。東京五輪開催の「手応え」について語ることはなかった。

 「成功への自信」について問われ、「完全に実施段階にある」と簡潔に話した後、デュビ五輪統括部長に新型コロナウイルス対策などの説明をゆだねた。

 IOCはコロナ下でも、開催に向け強気なメッセージを発信し続けてきた。

 準備状況を監督するコーツ調整委員長は5月21日、緊急事態宣言下でも開催が可能か?と問われ、「明確にイエス」と応じた。最古参のパウンド委員はその5日後、英夕刊紙(電子版)に「アルマゲドン(最終戦争)に見舞われない限り、東京五輪は計画通りに開かれる」との持論を展開した。国内外の世論を受け、バッハ会長は米ワシントン・ポスト紙から「ぼったくり男爵」と命名された。

 IOCは日ごろから国内外の報道を細かくチェックしており、世論の動向に頭を痛めていた。

 「どのようなことに注意すべ…

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    長野智子
    (キャスター・ジャーナリスト)
    2021年6月29日8時55分 投稿
    【視点】

    莫大な視聴率を期待するアメリカNBCと、膨大な放映権料を見込むIOCが主導権を持つ五輪に、日本の現場で準備を進める関係者はどんなモチベーションなのかを聞くと、「マイナースポーツや途上国のスポーツは、IOCの五輪収入からの分配金に支えられてい