ミャンマー民主派「ロヒンギャに市民権」 国内で反発も

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バンコク=福山亜希
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 クーデターで国軍が権力を握ったミャンマーで、民主派が立ち上げた「統一政府」が、少数派イスラム教徒ロヒンギャに市民権を与える方針を打ち出した。長く迫害されてきたロヒンギャとの融和を図り、国際社会の支持を得る狙いとみられる。ただ国内では反発も出ており、かじ取りは容易ではない。

ロヒンギャ

主にミャンマー西部ラカイン州で暮らしてきたイスラム教徒。仏教徒が約9割を占めるミャンマーでは、国境を接するバングラデシュから不法に入国した人たちとみなされている。大半が国籍を認められておらず、移動の自由が制限されるなど差別や迫害を受けてきた。2017年8月、国軍がロヒンギャ武装組織への掃討作戦を実施した際に約70万人のロヒンギャバングラデシュに逃れ、今も多くが難民キャンプで暮らしている。

 統一政府は6月3日、ロヒンギャに関する声明を発表。市民権付与のほか、2017年の国軍の掃討作戦でバングラデシュに逃れた難民の早期帰還を約束し、必要があれば国際刑事裁判所(ICC)が捜査するための手続きも取るとした。

 翌4日にはオンラインで会見を開き、人権担当の閣僚が「ロヒンギャという名前を認め、市民権を与える」と改めて強調した。

 主に西部ラカイン州に住むロヒンギャは、仏教徒が約9割を占めるミャンマーでは隣国バングラデシュから「不法に入国した人々」とみなされ、差別や迫害を受けてきた。多くは国籍や移動の自由がなく、彼らが「ロヒンギャ」と名乗ることへの反発も強い。

 そうした状況で統一政府が「ロヒンギャ」という名称をあえて使い、市民権を与えると表明したのは画期的な変化だ。統一政府は連邦国家の樹立を掲げ、国軍と対立してきた少数民族の出身者らを閣僚に起用。さらにロヒンギャとの融和も示すことで、迫害を批判してきた欧米諸国から統一政府への支持を得ることを期待しているようだ。

 ただ、この戦略がうまくいくかは見通せない。

 実効支配する国軍はロヒンギ…

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