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点字は?手話は?ワクチン接種どう進める 自治体の工夫

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 新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、取り残されかねないのが障害のある人たちだ。目が見えなかったり耳が聞こえなかったりする人を、いかにスムーズに接種へつなぐか。独自の取り組みをする自治体が増えている。

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板橋区から届いた封筒を手にする生方一恵さん=2021年6月15日、東京都板橋区、遠藤隆史撮影

 東京都板橋区で一人暮らしをする生方一恵さん(70)は、明るさをかすかに感じる程度の視力しかない。5月下旬、区から封筒が届いた。だが点字がなく、触っても中身はわからなかった。

 翌日自宅に来たヘルパーにワクチン接種券だと教えられ、何とか7月の日程を確保したという。区は、希望する視覚障害者に、点字版の区広報を送るなどしてきた。生方さんは「接種の情報は大事なのに、普段のような配慮が足りないと感じた」。

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板橋区から生方一恵さんのもとに届いた封筒。赤字で「接種券在中」と書かれているが、点字はなかった=2021年6月15日、東京都板橋区、遠藤隆史撮影

 50代後半で視力を失った同区の小山田清春さん(72)は近所のかかりつけ医での接種を希望したが、電話がつながらず予約が取れなかった。「目が見えないので一人で出歩ける範囲は限られる。もっと予約しやすくしてほしかった」。結局、近所の高齢者施設で接種したという。

接種券に点字つけず…市長謝罪で対応改善へ

 福島県会津若松市では、65歳以上の点字希望者に接種券を送る際、発送課名を点字にした封筒で送った。しかし同封した接種券などには点字をつけなかった。約2週間後まで気づかなかった住民もいたとして、室井照平市長が「今後の対応に努める」と謝罪する事態になった。

 市によると、封筒の点字は、ワクチン担当の職員が別の課から機械を借りて対象の24人分を30分ほどで打った。ただ接種券や内容の説明は文字数が多く、医療用語もあったことから「専門家に依頼しなければできない」と判断したという。

 今後、64歳以下の点字希望…

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