文大統領の五輪に合わせた訪日、6割反対 韓国世論調査

ソウル=鈴木拓也
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 韓国の世論調査機関は28日、東京五輪に合わせた文在寅(ムンジェイン)大統領の訪日について、反対が6割を占めたとの結果を発表した。文氏は開会式に出席するかどうかを近く判断する。菅義偉首相が首脳会談に否定的なことに加え、韓国世論の反対もはっきりとしたことで、訪日に向けた環境は厳しくなっている。

 調査は世論調査機関リアルメーターが、ニュース専門チャンネルYTNの依頼で実施した。「文大統領が日本との関係改善のために、東京五輪期間中に訪日することに賛成か反対か」との問いに、「反対」が36・6%、「ある程度反対」が23・6%で、合わせて6割となった。「賛成」は11・3%で、「ある程度賛成」の21・9%と合わせても3割強にとどまった。

 調査に賛否の理由を問う設問はないが、進歩(革新)系の文政権や与党の支持者が比較的多い40代の反対が目立った。日韓関係は元慰安婦や元徴用工をめぐる訴訟問題で冷え込んでおり、今月に英国であった主要7カ国首脳会議(G7サミット)でも、日韓首脳の初対面は簡単なあいさつだけに終わった。調査で「反対」が多くなったのは、菅氏が文氏との会談に前向きでないことが明確となった影響もあるとみられる。

 2018年の韓国での平昌冬季五輪の開会式には安倍晋三首相(当時)が出席し、首脳会談も行った。韓国側は、同様の対応が取られなければ「メンツが立たない」(韓国政府関係者)として、首脳会談の確約を文氏訪日の「必須条件」として日本側に伝えている。(ソウル=鈴木拓也)