おみやげなし、3分の2の1563社に 変わる株主総会

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益田暢子、稲垣千駿
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 おみやげを楽しみに各社の会場をはしご。そんな参加者もいた株主総会が、コロナ禍で一変している。感染防止で来場者を減らそうと、おみやげをやめたり、オンライン化を進めたり。6月総会はネット配信が前年の2・6倍に増加。一部企業は完全オンライン開催に向け、定款変更へ動き出した。ただ、経営者に都合のよい運営を警戒する声もある。

 ヤフーやLINEの親会社Zホールディングス(HD)は18日の定時株主総会で、完全オンラインでの運営を今後可能とする定款変更議案を出した。川辺健太郎社長は「移動時間や費用などの制約を取り除き、株主が平等に参加できる機会を提供できる。会場のコスト削減にもつながる」と説明。「情報技術を駆使し、臨場感あるものを作っていきたい」と語り、原案通り可決された。

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定時株主総会で議案の説明をするZホールディングスの川辺健太郎社長=同社提供

 株主総会は会社法の規定で、場所を定めて招集することが求められる。オンラインのみでは従来開けなかった。コロナ禍を受け、特例で認める改正産業競争力強化法が9日成立。6月の総会には間に合わなかったが、次回以降にオンラインで開くための議案が一部企業で出た。ZHDのほか武田薬品工業三井住友フィナンシャルグループ、ソフトバンクグループなど計10社。28日までに総会があった全8社で可決された。

 感染を防ぐため、各企業は来場者を減らそうとしている。三菱UFJ信託銀行の集計では、上場企業の6月総会でのおみやげ廃止は約3分の2の1563社にのぼる。来場しない株主から事前質問を受ける企業も倍増した。

 総会のネット配信は320社で前年の122社から急増。ただ、全体の約14%に過ぎず、質問や議決権行使もネットでできる「出席型」は14社にとどまる。

 三井住友信託銀行の斎藤誠氏…

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