関西電力、相談役を廃止 顧問は継続して報酬個別を開示

加茂謙吾
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 関西電力は28日、歴代の社長や会長の経験者が務めてきた相談役の役職を廃止したと明らかにした。同日公表したコーポレートガバナンス(企業統治)のガイドラインに盛り込んだ。東日本大震災後の電気料金値上げに伴いカットした役員報酬を、隠れて後から一部補塡(ほてん)した問題などを踏まえた措置という。

 関電によると、同社の相談役は、人脈を生かして関西経済連合会をはじめとした財界対応などを担う役職。1977年6月から就任の記録があるという。

 関電がカットした役員報酬を退任後に補塡した問題では、森詳介・元会長も相談役に退いた後に補塡分を受け取っていた。森氏は金品受領問題をめぐって2018年に当時の経営陣が社内調査結果を非公表と決めた際には相談役として関与した。森氏はまた、昨年3月に相談役を引責辞任した後も、社用車を使っていたことが問題視された経緯がある。

 関電は問題の再発防止に向けて経営のチェック体制を見直すため、昨年6月に人事、報酬、監査を社外取締役中心の各委員会で担う「指名委員会等設置会社」に移行。その後、人事に関する委員会で、「相談役を廃止すべきではないか」との意見が社外取締役から出され、検討してきた。

 一方、関電には財界対応や社会貢献活動を担う顧問の役職があり、現在は副社長経験者ら2人が就いているが存続させる。ガイドラインでは顧問が「経営への指導および助言活動」をしないと明記。経営陣の独立性を確保するためだといい、一線を退いた元トップからの「院政」を防ぐねらいがある。顧問の報酬は今年の株主総会の招集通知から個別の金額の記載を始めており、今後も続けるという。加茂謙吾