北の逸品オオノガイ むき身づくりを体験

大野正美
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 北海道根室市の珍味オオノガイをもっと知ってもらおうと、殻むき体験の催しが26、27日に開かれた。市内の若手漁業者でつくる「ノースクルーズ」(小向純一代表)の主催。親子連れなど約20組が参加し、貝柱を切って白い貝殻を開き、むき身を天日で干すまでの工程に取り組んだ。

 オオノガイは、深さ30センチほどの砂の中から3本歯のすきで手掘りされる。天日で干したむき身は、干物の逸品とされる。貝柱を切って殻を開き、身からウロや皮をとって日干しにするまでに手間がかかり、一家4人で取り組んでも、1日の漁獲分から干物は10キロ程度しかできないという。このため、流通は根室湾中部漁協を通じた日干しの製品に限られている。

 オオノガイは漁獲サイズに育つのに約6年と成長が遅く、乱獲の影響を受けやすいため、漁は年に2日間に制限されている。今年は25、27日に市内の風蓮湖や隣接する温根沼などで行われた。

 オオノガイ漁は縄文時代から行われてきたとされる。温根沼地区にある縄文時代前期の貝塚から出土される貝は長さが7~10センチと大きめで、「縄文人も成長の遅さを知って、漁を制限していた」との見方もある。

 風蓮湖・温根沼でオジロワシなどを見るツアーに取り組む「ノースクルーズ」は、そんなオオノガイを観光資源に育てるため、殻むき体験会を企画した。1人千円で工程を体験でき、貝も10個まで持ち帰れる。日干しのほか、フライなどにしてもおいしいという。

 殻むきを体験した根室振興局職員の三橋和晃さん(30)は、「根室にきて4年になるが、この貝は初めて知った。自分でむいた身を、どう食べるか楽しみ」。ノースクルーズの小向代表(44)は「皆さんに喜んでもらい、手応えを感じた。機会があれば、来年以降も続け、オオノガイの名を広げたい」と話した。(大野正美)