韓国大統領選、前検事総長が出馬表明「絶対に政権交代」

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ソウル=鈴木拓也、神谷毅
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 韓国の尹錫悦(ユンソクヨル)・前検事総長(60)が29日、来年3月の大統領選に立候補する意思を表明した。文在寅(ムンジェイン)政権との激しい対立で注目を集めた尹氏は、野党勢力の中で世論の支持が最も高い。与党も最有力の李在明(イジェミョン)・京畿道知事(56)が近く出馬表明する予定で、大統領選に向けた動きが本格化する。

 尹氏はこの日、ソウル市内で出馬表明し、「絶対に政権交代をしなければならない。国民と国家の未来のために、すべてを捧げて献身する準備が出来た」と訴えた。「政権交代」という言葉を7回繰り返した。その後の記者会見では、日韓関係にも言及。「回復が不可能なくらいに関係が悪化した。理念偏向ではなく現実主義に立脚すべきだ」と文政権を批判し、「韓米関係のように韓日関係も、政府間の話し合いで解決すべきだ」と述べた。

 世論調査機関リアルメーターが24日に発表した次期大統領候補を問う調査によると、尹氏は32・3%でトップを走る。

 尹氏は検事総長当時、収賄罪などで起訴された曺国(チョグク)元法相ら文氏側近への捜査を進め、文氏肝いりの検察改革にも抵抗した。このため、進歩(革新)の文政権に批判的な保守層から支持を集める。

 尹氏は29日の記者会見で、保守系最大野党「国民の力」について「私と考えを同じにする」と言及した。今後、入党する可能性が高いとみられる。今月、党の新代表には36歳の李俊錫(イジュンソク)氏が就任した。李氏は年齢制限などのために大統領候補にならないが、若いニューリーダーの誕生を好意的に受け止める世論の追い風が吹き、中間層への支持の拡大も期待できるためだ。

 ただ、尹氏に政治経験がない…

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    箱田哲也
    (朝日新聞論説委員=朝鮮半島担当)
    2021年6月29日22時27分 投稿

    【解説】 あああ、5年に1度の大イベント、韓国大統領選の号砲が鳴った。世論調査で「次期大統領にふさわしい人物」のトップを走る政治経験ゼロの尹錫悦氏は、実際に政治指導者になれるかどうかはともかく、何とも興味深い人であるのは間違いない。  新型コロナ