ウニやマグロ、20倍売れた店も コロナ下で魚消費拡大

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高木真也、若井琢水
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開店直後からにぎわう「角上魚類」の鮮魚コーナー=2021年6月26日午前9時7分、東京都日野市、高木真也撮影
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 新型コロナ下で、家庭で魚を食べる動きが広がっている。鮮魚店もネット販売も盛況で、1世帯あたりの鮮魚の購入量は昨年、18年ぶりに増加に転じた。「巣ごもり」で自炊のレパートリーを増やす流れがあるとみられ、商機とみた食品大手は、手軽に魚料理を楽しめる商品を次々に投入している。

 東京都日野市の甲州街道沿いにある鮮魚スーパー「角上(かくじょう)魚類」。6月下旬の土曜日に訪ねると、午前9時の開店前から100人近い客が行列を作っていた。

 店内には、旬のイワシやシマアジ、イサキなど50種類以上の鮮魚がずらり。客がショーケースのマダイを指さすと、店員が「さばき方はどうしますか」。好みに応じて、その場でさばいてくれるのが特徴だ。

 小学生の息子2人とほぼ毎週訪れるという名倉佳隆さん(44)は、タイラガイやホッキ貝を袋に詰めながら「普通のスーパーにはないような魚が食べられるのが、うれしい。子どもも魚好きです」と話す。

 同店の来店客は以前は50代以上が中心だったが、昨年春の緊急事態宣言を境に客が急増し、子育て世代や20代も目立つようになったという。久保田俊司店長は「外食できないかわりに、パーティー用にすしや刺し身を買う人が増えた」と分析する。

 角上魚類は、日本海で早朝に水揚げされた魚を午前中に店頭に並べる新鮮さが売り物で、首都圏や群馬、長野などに計22店を展開する。今年3月期の売上高は前年比11・7%増で、柳下浩三社長は「日本人は本来、魚が大好き。新鮮な魚になじみがなかった人にも、コロナ禍でおいしさを知ってもらう流れができた」。

外食の仕入れ激減、価格が低下

 東京・豊洲市場で競り落とした食材を扱う通販サイト「豊洲市場ドットコム」は、今年3月期の魚介類の売上高が前年の3倍に伸びた。飲食店の仕入れが激減して価格がコロナ前より1~2割安くなり、政府のコロナ支援策で送料無料のキャンペーンを打ったことも追い風となった。

 特に売れたのが、普段は料亭や高級すし店が扱う生ウニやクロマグロ、本マグロなどの高級水産物だ。ウニの販売量は、前年の400キロから24倍の9・4トンに急増。マグロも20倍の37・8トンに増えた。

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「豊洲市場ドットコム」で売られている木箱入りの生ウニ=運営会社提供

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