バスの経路、利用者に合わせAIが調整 実証実験開始へ

小松重則
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 人工知能(AI)を活用して効率良く中型バスを運行する実証実験が、7月1日から茨城県高萩市で始まる。市と茨城交通、みちのりホールディングスが、来年4月の実用化を目指している。

 利用者がスマートフォンの専用アプリや電話で希望の出発地と目的地を伝えると、AIが他の乗客の予約や道路混雑状況を考え合わせて、バスの経路とダイヤを最適化する。第1段階(7~9月)は、市内の向洋台団地周辺の住民約350世帯を対象に実施し、来年3月までに段階的に市内全域に拡大する。

 バスの名前は「MyRideのるる」。運行エリアは、市内の常磐道から東側の地域で、運行日は月~金曜日。運賃は1乗車大人300円、小人150円。運行時間帯はおおむね午前8時半から午後3時で、朝夕は通勤や通学などで利用者が多いため、従来の定時定路線のバスを走らせる。

 専用アプリの地図画面には、既存のバス停に加え、乗客が乗り降りできる仮想のバス停が表示され、より利用しやすくしている。第1段階では、28の仮想バス停を設け、バス停は計124カ所になる。

 利用者にとって利便性が増す一方、事業者にとっても、乗客が少ない日中の時間帯に効率的に運行することで採算性の向上が期待できるという。

 実証実験開始に先立ち、28日には、関係者らの試乗会があった。システムの説明を受けて試乗した大部勝規市長は「実際に乗ってみると、いろいろな課題があると思った。予約が重なった時にどのくらいの時間のロスがでるのか、年配の方がスマホで予約できるのかなど。来年4月までに準備をしていきたい」と話した。(小松重則)