ロシア通商代表部職員を書類送検 文献不正入手容疑で
在日ロシア通商代表部の職員に渡す意図を隠して不正に文献を入手したとして、神奈川県座間市の無職男性(70)が電子計算機使用詐欺容疑で逮捕された事件で、同県警は30日、在日ロシア通商代表部の男性職員(42)を同容疑で書類送検し、発表した。職員は県警の出頭要請に応じず、今月12日に羽田空港からロシアに向けて出国していた。
外事課によると、職員は男性と共謀し2019年7~12月、自らが譲り受ける目的であることを隠して男性にデータベースサービス提供法人のシステムに会員登録させ、研究文献の複製を入手した疑いがもたれている。
文献は半導体の研究開発にかかわる先端技術や無人戦闘車両についてのもので、米国がロシア側への提供を禁じている文献も含まれていた。県警は、これらの文献に基づく技術がロシアで軍事転用された場合、安全保障環境に悪影響を生じさせる恐れがあったとみている。
一方、横浜地検は30日、男性を処分保留として釈放した。(小寺陽一郎)
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