強豪校の副主将は医学部志望 特進コースで文武両道貫く

高億翔
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 甲子園出場と医学部進学。二つの難関をめざすのが、春の県大会3位、長野日大で副主将を務める塚田拓海(3年)だ。

 野球では守備に自信がある。その力を買われて、部員約70人の強豪校にあって1年生の秋に遊撃手としてベンチ入りし、昨年からレギュラーに。「考えすぎて体が動かなくなった」という不調で、この春はいったん控えに回ったが、三塁手に転向してレギュラーに復帰した。

 5月にあった春の県大会準々決勝。昨年夏の独自大会を制した佐久長聖との試合で、力をみせた。

 1点リードで迎えた九回の守備。2死一塁の場面で、三塁線を破ろうかというライナーに横っ跳びし、佐久長聖の反撃を断ち切った。練習でも、球際への強さと素早い送球を見せる。主将の平林大輝(3年)も「塚田がエラーしたら、しょうがない」と信頼を寄せる。

 堅実な守備でチームを引っ張る副主将は、野球部員の中では珍しい「特進コース」に所属している。国公立大や難関私立大をめざすコースだ。同じ大学系列の各地の高校の生徒1万人が受けたテストで、塚田は100番台の順位に入る。

 好きな科目は生物。昨年秋、学校で医学部進学を提案され、「人の役に立ちたい」とめざすことにした。毎日、夜7時まで野球の練習をする。「練習で時間を多くとれないので、授業を集中して受けます」と話すが、それでも毎日1時間は家庭学習にあてる。松橋将之監督は「成績がずば抜けて良く、模範的な生徒」と評価は高い。

 「文武両道。勉強も野球もコツコツ頑張る」と考えて高校を選んだという。同じ特進コースの同級生から「大会頑張れよ」と声をかけられることも。「そう言ってもらえるのはうれしいし、期待に応えたい」と話す。

 頂点が見えた春の県大会。しかし、岡谷南との準決勝では、終盤にチームの守りが乱れて敗れた。「1球の怖さを知った試合」と話す。

 野球は高校限り、と決めている。自分で決めた二つの道。まずは、チームとして12年ぶりとなる夏の甲子園出場に向けて、持ち前の守備に磨きをかける。

=敬称略(高億翔)