「自由は絶対ではない」 香港警察、口を濁した指揮系統

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香港=奥寺淳
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 香港国家安全維持法国安法)の施行から1年となった30日、民主派などを摘発してきた香港警務処(警察)で国家安全部門の責任者を務める、劉賜蕙副処長が朝日新聞の単独インタビューに応じた。劉氏は2019年の逃亡犯条例改正案をめぐる一連の反政府デモを「黒い暴力」と表現。国安法は、国の安全を害すると警察がみなす人々を「震え上がらせる強力な力があった」と語った。

 この1年、中国に反体制的な言動を取り締まる国安法により、民主派議員や活動家、中国に批判的な香港紙「リンゴ日報」の編集幹部らが次々と逮捕されてきた。劉氏によると、これまでに同法違反などを捜査する警察の専門部隊「国家安全処」が計117人を逮捕、このうち約半数とリンゴ日報など法人3社がすでに起訴されたという。

 劉氏は国安法の施行で「暴力が明らかに減り、香港の将来を自分たちで決めると主張する者は逃げだし、政治組織から脱退した」と述べ、治安を回復させる強力な力があったと成果を強調した。

 香港では、国安法のもとでリンゴ日報の資金が凍結され、24日に廃刊に追い込まれた。社説を書いた主筆らも相次いで逮捕される事態となり、民主派寄りのネットメディア「立場新聞」は摘発を警戒して過去の評論記事を削除し、経営陣6人が退陣。別の民主派メディア「D100」も29日、一部サービスを自主的に停止するなど、「一国二制度」で保障されてきた言論の自由が大きく脅かされている。

劉氏「香港は治安が良くなった」

 国際社会から言論の弾圧だと…

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