事故起こしたトラックは白ナンバー 飲酒検査の義務なし

小木雄太、青山祥子、田内康介
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 千葉県八街(やちまた)市で28日、トラックが小学生の列に突っ込み児童5人が死傷した事故。自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)容疑で現行犯逮捕されたトラック運転手の梅沢洋容疑者(60)は、検知器を使った飲酒検査が事業者に義務づけられていない「白ナンバー」のトラックを運転していた。事故後、容疑者の呼気からは基準値を上回るアルコールが検出されている。

 店や企業などが自分たちの荷物を運ぶトラックには「白ナンバー」が、有償で顧客の荷物を運ぶ事業のためのトラックには「緑ナンバー」が、それぞれつけられている。緑ナンバーの場合、事業者は貨物自動車運送事業法に基づき、運行管理者を選任する必要がある。運転前後に、検知器による飲酒検査を行う義務も課されている。

 一方、白ナンバーの場合、その義務はない。ただ、①白ナンバーの車を5台以上使用②定員11人以上の車を1台以上使用などの一定の条件を満たした事業者には、道路交通法に基づき「安全運転管理者」を選任し、運転手に点呼などを実施して、疲労状況や飲酒していないかを確認する義務がある。とはいえ、この場合も検知器による検査は義務ではない。

 事故を受けて警察庁は都道府県警に対し、道交法で定められている義務を順守するよう事業者への指導を徹底することを指示した。

 梅沢容疑者の勤務先の南武運送(千葉県八街市)の親会社、南武(東京都葛飾区)によると、同容疑者が運転していたトラックは南武の所有。事故当日は事故現場近くの事業所から千葉県市川市東京都内の建設現場に資材を運んでいた。南武が所有する白ナンバーのトラックは2台。運転手へのアルコール検査は事故当日に限らず普段から実施していなかったという。(小木雄太、青山祥子、田内康介)