比政府、米軍地位協定の破棄撤回 米は対中戦略で成果

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ワシントン=園田耕司、バンコク=貝瀬秋彦
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 フィリピンドゥテルテ大統領は、米国との間で懸案となっていた「訪問米軍に関する地位協定」(VFA)の維持を決め、米政府に出していた破棄通知を撤回した。ロレンザーナ国防相が30日、フィリピン訪問中のオースティン米国防長官との共同記者会見で明らかにした。

 協定が破棄されれば同盟関係に深刻な亀裂が入り、南シナ海の実効支配を進める中国を牽制(けんせい)するバイデン米政権の戦略に狂いが出ることが懸念されていた。

 ロレンザーナ氏は、ドゥテルテ氏がオースティン氏との29日の会談後に破棄撤回を決めたと説明し、「何事もなかったように協定は続く」と述べた。オースティン氏は両国の同盟がインド太平洋地域の安全と繁栄に極めて重要だとし、「完全復活した協定はこの目的の達成を助けてくれる」と期待感を示した。

 協定はフィリピン国内で合同軍事演習などを行う際の米兵の法的地位を担保するものだが、フィリピンが昨年2月、米国に破棄を通知。ドゥテルテ氏の側近が米国への入国を拒まれたことなどが背景にあったとされる。

 その後、フィリピン側は新型コロナウイルス対策で米国の協力が必要なことや、中国が南シナ海での動きを活発化させていることもあり、破棄の保留を繰り返していた。

 トランプ前米政権は、合同演…

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