警察官指導する護身術の達人 世界中の格闘技織り交ぜ

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板倉大地
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 全国各地の警察官に身の守り方を指導している「護身術のプロ」が福岡県警にいる。交番の襲撃事件が近年相次いでいることをうけ、警察庁が昨年選抜した指導官だ。これまでの襲撃事件を分析し、海外の格闘技も取り入れながら、犯罪や時代に即した対処法を伝えている。

 福岡県警教養課の立石純一郎警部(55)。培った技術や知識を都道府県の垣根を越えて広める「警察庁指定広域技能指導官」だ。柔道や剣道、逮捕術など警察官が取り組む格闘技訓練の分野では西日本でただ1人選ばれている。

 機動隊の業務を務めながら柔道の大会に出場する特別訓練員として稽古に励み、2000年からは素手や警棒などで相手を制圧する警察独自の武術「逮捕術」を専門に指導を続けてきた。県警によると、20年以上逮捕術だけを指導するのは全国的に珍しいという。

 合わせて10年ほど前からは、護身術の研究、指導にも力を入れてきた。理由は、女性警察官が増えたこと。力をあまり使わなくてもいい技術をと、参考にしたのが世界の格闘技だ。

 ボクシングといったメジャーなものに加え、ブルース・リーで有名な「截拳道(ジークンドー)」、イスラエル軍の護身術「クラヴマガ」、インドネシアの武術などから生まれた「ローコンバット」――。県内外で格闘技のセミナーがあると聞けば飛び込みで道場を訪れ、その道のプロに教えを仰いだ。

 10種類以上の格闘技を逮捕術の訓練に取り入れ、力を入れずに相手をふりほどく技などを組み込んだ女性専用の訓練マニュアルを作成。各地の警察でもその後、同様の取り組みが広がっていった。

 全国では近年、警察官が襲わ…

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