集まったけど声は押し殺し 悩んだ末に五輪のPV開催

堀川敬部
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 福井県勝山市で30日夕、東京五輪のパブリックビューイング(PV)が開かれた。同市出身のバドミントン女子シングルス山口茜選手の応援。今回の東京五輪ではコロナ禍で、多くの自治体でPVが中止になっているが、同市は感染対策を取って実施にこぎつけた。

 PVの会場となった同市体育館は観客席だけで1千人を収容するが、集まったのは130人。マスク姿で声を押し殺し、スクリーンを見つめた。

 会場の入り口で消毒と検温をし、1人ずつ別々のペンを使って氏名や連絡先を記入。1階アリーナに縦1メートル、横2メートルの間隔で並べられた椅子に座った。声援禁止とアナウンスが流れ、参加者は声の代わりに配られたスティックバルーンを打ち鳴らして応援した。

別々のペンで記入

 市内から参加した会社員の玉木三智代さん(57)は「何が何でも茜ちゃんに勝ってもらいたいと思い、応援に来ました。対策を講じると聞いていたので特に心配はなかった」と話した。

 山口選手は初出場した2016年リオ五輪で8強入り。この時も市はPVを開催しており、今大会も感染状況をにらみながら準備してきた。

 福井県の感染は全国的には低い水準だが、最近は連日20~30人の新規感染者が出ている。30日の準々決勝で山口選手は敗れたが、市教委生涯学習・スポーツ課の木船栄士課長は「開催してもよいかギリギリまで悩んだ。当日の中止もあり得ると思った。山口選手を市民みんなで応援することができたと思う」と話した。(堀川敬部)