バイトに帰ってとは言えない 時短応じる焼き肉店の悩み

新型コロナウイルス

福田祥史
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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、茨城県による飲食店の営業時間短縮要請が7月30日、始まった。対象となった16市町の一つ、同県取手市の店を訪ねた。

 30日夜、取手市青柳の焼き肉店「のんきや」にいたのは、常連客だという会社の同僚4人の男性グループだけだった。時短を知って、予約していた時刻より早めに来たという。

 「時間でお酒を制限して本当に効果があるのか」。一人が疑問を口にする。別の一人も「ちゃんと感染防止対策をして、そんなに遅くまではいないのに。なぜ、いつも飲食店ばかりなのか」と不満げだった。

 店は数藤(すどう)百代さん(87)が三十数年前に知人から引き継いだ。以前は午後11時ごろまで営業していたが、コロナ禍で客足が大きく落ち込み、午後10時ごろには閉店するようになったという。さらに、たびたび時短要請が来るようになった。

 数藤さんは毎回要請に応じてきたが、予約の電話をしてきた人や来店した客に時短を伝えると、敬遠されることが多いという。平日にはまったく客が来ない日もあった。

 店舗は所有しているため家賃はかからないが、4人いるアルバイトの人件費などを考えると、「時短の協力金だけでは厳しい。アルバイトに『暇だから帰りなさい』とも言えない」。

 それでも、数藤さんは時短要請に応じ続ける。「だって、これ以上コロナが広がるのは困る。協力して早く収まるのなら……」。常連客も理解してくれて、苦情がないのがせめてもの救いだという。(福田祥史)

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